アカウント毎の設定・メールサーバー・詳細2(Ver7.22対応版)
メール受信の高速化
 このオプションをONにすると、秀丸メール独自のメール受信の高速化を有効にします。その結果、メールの受信が多少速くなります。

■POP3サーバーでのケース:
 このオプションをONにすることによって、一部のメールサーバー(またはプロキシーサーバー)の場合にうまく受信できない問題が起きることがあります。具体的にはウイルスバスター2002のメール検索機能との問題があることが報告されています。受信時に問題が起きる場合はOFFに戻してください。

 このオプションをONにすると、秀丸メールは可能な限り、POP3用コマンドを早めに送信します。たとえばUSERコマンドの後には必ずPASSコマンドを送りますが、メール受信の高速化をONにするとUSERコマンドの応答を待たずにPASSコマンドを先に送ってしまいます。 このようにすると、サーバー側がUSERコマンドの処理をしている間、つまりインターネット回線の空いている間にPASSコマンドが送られ、結果として全体の動作が速くなるというわけです。

 上記の例を含め、以下のような処理をしています。

  • USERコマンドの結果を待たずにPASSコマンドを送る。

  • LISTコマンドの結果を待たずにUIDLコマンドを送る。

  • DELEコマンドはすべて最後にまとめて送る。

  • RETRコマンドまたはTOPコマンドが連続している場合、RETRコマンドまたはTOPコマンドを1つ分先に送ってしまう。(※)

  • DELEコマンドを連続で送る場合、DELEコマンドを1つ分先に送ってしまう。


■IMAP4サーバーでのケース:
 このオプションをONにすると、IMAPサーバーのメール一覧の取得についてのみ、コマンドをフライングして送信して高速化するのですが、メールサーバーによって、そのフライングで届くコマンドをエラー扱いするケースが多いようです。作者のテストした範囲では、Yahoo!メール、outlook.comはダメでした。
 gmailとzoho.comの場合はエラーならずうまくいきました。
 うまくいかない場合はOFFに戻してください。


最新のメールから順番にダウンロードする
 受信時のメールをダウンロードする順番は、普通、古いメールからになります。
 ここのオプションをONにすると、最新のメールから順番にダウンロードする動作になります。POP3/IMAP4の両方の場合でそういう動作をします。
 例えばメールボックスに大量のメールがあるけどもメールサーバーの応答が非常に遅い場合で、とりあえず最近のメールだけ先に見たい、というような場合には、ここのオプションをONにすると便利です。

注意:
 ここのオプションをONにすると、受信したメールの「送受信日時」が、実際のメールの順序と逆になるケースが多発します。なので、ここのオプションをONにする場合は、メール一覧に表示する列としては「サーバー到着日時」にした方が無難だと思います。

 IMAP4のメールサーバーの場合、ここのオプションをONにするとメールを1通ずつ受信するようになります。大量のメールをまとめて受信する時に遅くなるので、あまりお勧めしません。


サーバーで削除済みのメールは受信フォルダ上からも削除
 ここのオプションをONにしておくと、メールを受信するタイミングでサーバー上のメール一覧と受信フォルダのメール一覧を比較し、受信フォルダにはあるけどもサーバー上に無いメールを見つけたら、それを受信フォルダ上から削除します。
 このオプションの利用目的は、主に、メインとして使うパソコンとサブとして使うパソコンがある場合で、メインとなるパソコン上でメールの整理をした場合に、それをサブとなるパソコンにも反映させたいようなケースになります。使い方の例としては、

  • メインのパソコンもサブのパソコンも、「受信したメールをサーバー上に残す」がONである。
  • メインのパソコンでの「削除されたメールは次回受信時にサーバー上からも削除する」がONである。
  • サブとなるパソコンは定期受信がONになっていて、しかも電源入れっぱなしのことが多い。

 のようなケースで、メインのパソコン上で「これは不要だ」と思ったメールを削除したとすると、そのメールがサブのパソコン側ですでに受信済みであっても自動で削除することが実現されます。

 このオプションをONにしても、一週間(7日間)より前に受信した古いメールについては受信フォルダから削除されません。(誤動作で大事なメールが無くなったりしない用、および動作速度が遅くならない用)
 このオプションをONにしてて削除されるのは、あくまで受信フォルダのメールだけです。なので、他のフォルダに振り分けておけば、間違って勝手に削除される心配はありません。
 このオプションでの「削除」の動作は、実際には削除じゃなくて、ゴミ箱フォルダへのメールの移動となります。なので、もし大事なメールが無くなったようであれば、ゴミ箱フォルダを探してください。それでも見つからない場合は受信ログから復元が出来ると思います。

注意:
 このオプションを間違ってONにすると、受信フォルダに置いておいた大事なメールが勝手に削除されることがありえます。仕組みを理解した上で十分注意してご利用ください。
 ここのオプションをONにする前に受信したメールについては削除されないことがあります。(X-TuruKame-UIDL:ヘッダが無いとチェックできないため)
 このオプションをONにする場合で「アカウント毎の設定・メールサーバー」の「一定期間置いてから削除する」をONにする場合、保持させておく期間は10日以上を指定してください。そうしないとサーバー上で削除されたメールが受信フォルダからも削除されてしまいます。同一アカウントを受信するパソコンが複数台ある場合は、どれか1台でも「一定期間置いてから削除する&期間9日以下」があってはいけません。そういう指定があると、そこで指定された期間を過ぎたメールが受信フォルダからも消える恐れがあります。


削除チェック対象を無期限にする
 このオプションをONにすると、通常の削除対象の期間の7日間を、無期限にします。結果、メールサーバー上に存在しないメールが受信フォルダに残っていると、それらはすべて削除されます。
 このオプションをONにすることで、受信フォルダをあたかもリモートメールの一覧フォルダのように扱うことが出来ます。


連続送信をゆっくりにする
 メールを大量に連続して送信すると、SMTPサーバーが「Service Temporarily Unavailable」のエラーを返したり、または「Server Busy, Please Try Later」のエラーを返してしばらくメールの送信が出来なくなることがあります。ここのオプションをONにしてメール送信をゆっくりにすると、そのようなエラーの発生を回避出来るケースがあるかもしれません。
 (@nifty用に作ったオプションですが、残念ながら@niftyではここのオプションをONにしても効果は無いようです)

 ここのオプションをONにすると、1分間に何通まで送信可能かもセットできます。例えば1分間に10通までと指定すると、1通ずつの送信間隔が6秒以上になります。


IMAPゆっくり受信(トラブル対策用)
 秀丸メールのVersion 6.76β1から、メールの受信の処理について、「UID FETCH」のコマンドで渡すパラメータで受信したいメールのUIDを全部まとめて渡して、全部まとめて一気に受信する方式にしました。この方式で問題がある場合、ここのオプションをONにすると、以前と同じく1通ずつ受信するようになります。


POP3サーバーにUTF8コマンドを送る(トラブル対策用)
 メール受信時に、メールサーバーから以下のようなエラーが返ることがあります。
-ERR Cannot open message 1 because it is a Unicode message and your E-mail reader did not enable Unicode support. Please use an E-mail reader that supports POP3 with UTF-8 (see https://tools.ietf.org/html/rfc6856.html )
 このようなエラーが返る場合はここのオプションをONにしてみてください。


「そのまま転送」のメールのFrom:ヘッダを自分のアドレスにする
 「そのまま転送」でメールを転送する時に、メールサーバー(SMTPサーバー)によって、エラーが返って一切送信できないケースがあります。たとえばMicrosoft 365のメールアカウントの場合だとエラーになります。エラーになる原因として、転送するメールのFrom:ヘッダが自分自身でないことが原因であることが多いです。
 ここのオプションをONにすると、「そのまま転送」で転送するメールのFrom:ヘッダを、発信する本人のメールアドレスに書き換えた上で、そのメールアドレスの後ろに「;(original=....)」のような形で元のヘッダ内容を少し加工して付加します。結果、From:ヘッダは違ってしまいますが、一応送信は出来るようになる可能性が高いです。