アカウント毎の設定・メールサーバー(Ver7.30対応版)

注意: 「アカウント毎の設定・個人情報」のページで受信メールサーバーの種類を「IMAP4」と指定した場合、ここのぺージ中の「POP3...」と書かれたオプション類は、「IMAP4...」のように名前が変化します。ヘルプの説明上はすべて「POP3」または「POP」と表記しています。

受信メールサーバー(POP3サーバー)
 受信用のメールサーバーのホスト名またはIPアドレスを指定します。


送信メールサーバー(SMTPサーバー)
 送信用のメールサーバーのホスト名またはIPアドレスを指定します。一般のインターネットプロバイダーに入会している場合は、「送信サーバー」あるいは「SMTPサーバー」という項目がプロバイダー側から指示されているので、それをここに入力してください。


自動設定...
 「アカウント毎の設定・個人情報」の所に入力されてるメールアドレスの「@」より後ろの部分から、アカウント毎設定(POP3サーバーやSMTPサーバーのホスト名など)を検索して、設定が見つかれば、自動設定できます。または、自動設定が見つからない場合でも、そこからGoogle検索したりできます。
参照:アカウント毎設定の自動設定ダイアログボックス


メールアカウント
 受信用のメールサーバーにログインするためのユーザーアカウント、いわゆるメールアカウントを指定します。一般のインターネットプロバイダーに入会している場合には、「メールアカウント」のような項目がプロバイダー側から指示されているので、それをここに入力してください。
 ほとんどのインターネットプロバイダーではインターネット接続用(ダイヤルアップ用)のユーザーアカウントとは別になっているので注意してください。


パスワード
 受信メールサーバーにログインするためのパスワードを指定します。一般のインターネットプロバイダーに入会している場合には、「メールパスワード」のような項目がプロバイダー側から指示されているので、それをここに入力してください。
 ここに何か入力した場合は、「パスワードを保存する」も必ずONにしてください。「パスワードを保存する」をONにしないと、受信の度にパスワードを毎回入力しないといけなくなります。
 パソコンを他の人と共用している場合など、勝手に受信されたら困る場合には、パスワードを入力しないでおくとよいでしょう。その場合、受信の度に毎回入力するような動作となります。

 補足:
 「全般的な設定・起動時パスワード」の「秀丸メール起動時にパスワードを要求する」がONになっていて、さらに「AES暗号化」のオプションがONになっていると、ここで入力されたパスワードはAES方式で暗号化されて保存されます。AES方式で暗号化されて保存されている場合は、パスワード欄の下に「※パスワードはAES暗号化されてます」のような表示がなされます。

 参照:AES暗号化について


受信したメールをサーバー上に残す
 一般に、メールの受信操作をすると、メールサーバー上にあるメールをパソコン側にダウンロードして、その後メールサーバー上からメールは削除されます。そうしないと、ダウンロード済みのメールがサーバー上に残ってしまって、 メールボックスの容量オーバーになる恐れがあります。
 ここをONにすると、あえてメールサーバー上のメールを削除しないでそのまま残しておくようになります。
 例えば、会社用のユーザーアカウント宛に届いたメールを自宅でも読みたい場合には、自宅のパソコン側では「受信したメールをサーバー上に残す」としておくことで、自宅で読んだメールがふたたび会社でも読めることになります。
 また、複数のメールソフトを併用して使いたい場合にも、複数のメールソフト側で「受信したメールをサーバー上に残す」をONにしておけば、1つのメールを複数のメールソフトでそれぞれ受信することができます。
 ここのオプションをOFFにしている場合でも、例えば振り分け設定で「受信しない」や「サーバー上に残す」となったメール、 および、「アカウント毎の設定・上級者向け・その他」で「大きなメールはダウンロードしない」の動作によってダウンロードしなかったメールについては削除しません。
Microsoft Graph APIのアカウントでの動作
Microsoft Graph APIのアカウントの場合、ここのオプションをOFFにすると、受信したメールはサーバー上の「削除済みアイテム」フォルダへの移動となります。ただし、「アカウント毎の設定・メールサーバー・POP3/IMAP4・Microsoft Graph API」の「ダウンロード済みメールの移動先をアーカイブにする」をONにすると、移動先がアーカイブフォルダとなります。


一定期間置いてから削除する / 一定期間置いてからアーカイブ
 「受信したメールをサーバー上に残す」をONにした場合でも、ここをONにすることで、サーバー上に何日か置いたままの古いメールについては削除していくことができます。これをONにしておかないと、 サーバー上に永久にメールが残って容量オーバーになります(ただし、プロバイダー側で古いメールを勝手に削除する場合もあります)。
 ここをOFFにして使う場合には、「送受信・リモートメール」を使ってサーバー上のメールを個別に削除するか、何か他のメールソフト等で「サーバー上に残さない」設定にしてメールを読むかを行ってください。
 ここの期間には1日から9999日までが指定できます。

 ここのオプションをONにしている場合でも、例えば振り分け設定で「受信しない」や「サーバー上に残す」となったメール、および、「アカウント毎の設定・上級者向け・その他」で「大きなメールはダウンロードしない」の動作によってダウンロードしなかったメールについては、指定された期間を過ぎても削除しません。 削除対象となるのはあくまでダウンロードしたメールについてのみです。
Microsoft Graph APIのアカウントでの動作
Microsoft Graph APIのアカウントの場合、ここのオプションをONにした場合に対象メールは「削除済みアイテム」への移動となります。ただし、「アカウント毎の設定・メールサーバー・POP3/IMAP4・Microsoft Graph API」の「ダウンロード済みメールの移動先をアーカイブにする」をONにすると、移動先がアーカイブフォルダとなります。


削除されたメールは次回受信時にサーバー上からも削除する
 ここのオプションをONにすると、秀丸メールの中でメールが削除された時に、そのメールをサーバー上からも削除するようにします。実際にサーバー上から削除するのは、次回の受信動作をした時となります。
 ここでいう「メールの削除」とは、いわゆるメールを完全に削除する操作のことで、ゴミ箱フォルダに移動しただけの場合は対象とはなりません。Shift+Deleteキーでメールを削除した場合や、またはゴミ箱を空にした場合に、 それによって無くなったメールが対象となります。

注意:
 ここのオプションをONにしておくと、メールを削除する動作が多少遅くなります。
 ここのオプションをONにすると、「アカウント毎の設定・メールサーバー・トラブル対策」の「UIDL文字列をX-TuruKame-UIDL:ヘッダを使って保存する」オプションが自動的にONになり、UIDL文字列がメールに埋め込まれることになります。
 ここのオプションをONにしても、ここのオプションをOFFにした状態で受信したメールについては、うまくサーバー上から削除されません。具体的には、X-TuruKame-UIDL:ヘッダが入ってないメールについてはうまくサーバー上から削除されません。 仮にそのような理由でメールがうまくサーバー上から削除できなかったとしても、エラーメッセージなどは出ません。

Microsoft Graph APIのアカウントでの動作
Microsoft Graph APIのアカウントの場合、対象メールは削除では無く、「削除済みアイテム」への移動となります。

秀丸メール終了時にサーバー上からも削除する設定
全般的な設定・送受信」の「終了時にIMAP4同期」をONにしておくと、サーバーから削除する対象メールについての削除の処理を、秀丸メール終了時にも実行するようになります。


(ゴミ箱フォルダへ移動しただけでもサーバーから削除)
 ここのオプションをONにすると、「削除されたメールは次回受信時にサーバー上からも削除する」がONの時で、メールを単にゴミ箱フォルダへ移動しただけでもサーバー上からメールを削除するようになります。
注意:
 ここのオプションをONにしてる場合で、例えばゴミ箱フォルダに一度移動したメールをもう一度元のフォルダに戻した場合、秀丸メールのVersion 6.13以下の場合はサーバー上から削除されてましたが、V6.14からは、サーバー上から削除されない仕様になりました。ゴミ箱フォルダに移動したタイミングで「このメールは削除対象」といったん記憶された物が、ゴミ箱フォルダから別のフォルダに移動したタイミングでその「削除対象である」の情報がキャンセルされる仕組みとなりました。


認証方式
APOP認証
 APOP認証(または単にAPOP)は、受信メールサーバーへログインする時のパスワードを暗号化して送る認証方式です。インターネットプロバイダー側がこのオプションをONにするよう指示している場合にONにしてください。
 ここがONになっていても、サーバー側がAPOPに対応してない場合は普通の認証方式(パスワードをそのまま送る方式)を使います。その場合、「送受信・直前のやりとり記録」の所に「APOP非対応につき、通常ログイン」と表示されます。


SMTP-AUTH(SMTP Authentication、SMTP認証)
 SMTP-AUTH(SMTP AuthenticationまたはSMTP認証と呼ばれる)は、送信のための認証方法の1つです。インターネットプロバイダー側がこのオプションをONにするよう指示している場合にONにしてください。
 ここをONにしておくと、送信時にユーザーアカウントとパスワードを送信するようになります。送信用のユーザーアカウント/パスワードは、「メールサーバー・詳細」で指定できます。特に指定しない場合は、受信用のユーザーアカウント/パスワードがそのまま使われます。
 「メールサーバー・詳細」の設定ページは、上級者向け設定をONにすれば出てきます。


POP before SMTP
 POP before SMTPとは、送信のための認証方法の1つです。インターネットプロバイダー側がこのオプションをONにするよう指示している場合にONにしてください。普通はOFFのままでかまいません。
 ここをONにしておくと、メールを送信する前に受信サーバーへログインするようになり、送信の動作が多少遅くなります。
 ここをONにしてもうまくメールが送信できない場合には、「メールサーバー・トラブル対策」で「POP before SMTP時の、ログイン後の待ち時間」を増やしてみてください。そうすることによって、うまくいくケースがあります。「メールサーバー・トラブル対策」の設定ページは、上級者向け設定をONにすれば出てきます。


セキュリティで保護されたパスワード認証(NTLM認証)
 ここで言う「セキュリティで保護されたパスワード認証」とは、Outlook Expressに備わっている同名のオプションと同じでして、専門用語的には「NTLM認証」という物です。メールサーバー側がMicrosoft Exchange系の場合で、上記の「セキュリティで保護されたパスワード認証」なり「NTLM認証」なりを使うよう指示されてる場合は、ここのオプションをONにしてください。
 ここのオプションとSMTP-AUTHの両方をONにした場合、SMTP-AUTHの方式も「NTLM認証」となります。


OAuth認証
 GoogleのGmailアカウントまたはMicrosoft社のメールアカウントにて、OAuth認証を使う場合、ここをONにし、対象のアカウントの種類(GoogleまたはMicrosoft)を指定します。
 ここをONにした場合、メール用のパスワードは無視されます。代わりに、Google/Microsoftから発行される「アクセスキー」、「アクセストークン」、「リフレッシュトークン」といったOAuth方式の認証に必要な情報が秀丸メール側に記憶されて、それを使ってメールサービスにログインするようになります。

 GmailのOAuth認証は、POP3/IMAP4/SMTPサーバーにログインする時に使えます。(Version6.93β10よりPOP3にも対応しました)
 MicrosoftのExchange Onlineについては以前はMicrosoft Graph APIを使ってアクセスする時に限ってOAuth認証が有効でしたが、今現在(Version 6.94以降)からは、POP/IMAP/SMTPについてもOAuth認証が使えるようになりました。ただし、POP/IMAP/SMTPについてOAuth認証するにはアカウント管理者側でのアクセス許可などの設定が必要になる場合があります。

 2022年5月31日追記:Microsoftの個人用の無料メールアカウントである「Outlook.com」(別名称 = Hotmail, Live.com)についてもOAuth認証が使えるようになったみたいですが、まだ不完全なようで、人によってはダメなケースもあるようです。ついでにMicrosoft Graph APIでのアクセスにも対応したようです。秀丸メールはVersion 7.12以上が必要になります。


OAuthログイン
 GmailまたはMicrosoftのメールアカウントにOAuth方式でログインする用の認証情報を取得します。ここのボタンを押すと、認証用のウィンドウが出てきて、秀丸メールがGmailなどにアクセスすることを許可するかどうかの問い合わせが出ます。そこで「Accept」または「承諾する」を押して許可すると、アクセスキーなどが発行されて、それが秀丸メールによって記憶されて、以後アクセスが可能になります。

MicrosoftのOAuthログインの場合、管理者が存在してる場合は管理者側もアクセス許可する必要があります。詳しくは
Microsoft OAuthログインについて
を参照ください。

参照: OAuth認証(認証用のURLおよびcode=入力)ダイアログボックス


Outbound Port25 Blocking対応
 メールサーバーの設置されている場所がインターネット接続に利用しているプロバイダーとは別のケースで、インターネット接続に利用しているプロバイダーがOutbound Port25 Blockingを実施している場合、送信用のポート番号を25から587に変更する必要があります。ここのオプションをONにすると、そのポート番号を587に変更します。
 ポート番号は、「アカウント毎の設定・メールサーバー・詳細」の所で出来るので、実はそこをいじってやればいいんですけど、そこの設定ページは「上級者向け設定」をONにしないと出てきません。なので、上級者向け設定をONにしなくても設定変更できるように、ここにこのオプションを用意しています。


 アカウント毎の設定コマンド