全般的な設定・上級者向け・デコード(Ver7.33対応版)
多国語混在でないユニコードのメールを特定文字コードに変換する
 ユニコードのメールだけども実際にはそのメールの中の文字が日本語だけのようなケースで、そのメールの文字コードを日本語に変換するかどうかを指定します。デフォルトではONになっています。
 ユニコードのメールだと表示に使われるフォントがプロポーショナルフォントになってしまって見た目が変わってしまうので、なるべくここのオプションをONにしておいた方がいいと思います。

 秀丸メールのVersion 7.17β5から、ここのオプションをONにして変換される先は日本語/欧文/東ヨーロッパ言語だけに限定しました。日本語のメールでも特殊なユニコード漢字(異体字)を使ってると中国語扱いされてしまう可能性があるので、仕様変更しました。


受信したメールは全部ユニコード化する
 ここのオプションをONにすると、受信したメールを全部ユニコード文字コード扱いに変換して保存します。


メールの発信国をX-TuruKame-SenderCountry:ヘッダに記録する
 ここのオプションをONにすると、受信したメールのReceived:ヘッダからそのメールの発信国を特定し、その結果をX-TuruKame-SenderCountry:ヘッダに入れるようにします。発信国は、例えば日本なら「JP」、アメリカ合衆国なら「US」、中国なら「CN」のような、いわゆる国別ドメインの文字列となります。
 発信国が特定出来なかった場合は「??」が入ります。(秀丸メールの持っている内部的な国識別用変換テーブルは完全ではありません)
 発信国の後ろには、その発信国を特定するのに利用されたIPアドレスが入り、その後ろには、一番後ろのRecevied:ヘッダから順番に、そのヘッダの中から特定出来る発信国(または中継国)情報を括弧で囲んで表します。ちなみにその括弧内で「--」と出てくるのはプライベートアドレスです。
 Received:ヘッダが無い場合やReceived:ヘッダから適当なIPアドレスが取得出来なかった場合は、X-TuruKame-SenderCountry:ヘッダは「--」となります。
 迷惑メールの場合、Received:ヘッダは偽装されてる場合もあるので、そういう場合は偽装された発信元の国を表してしまうかもしれません。

 発信元の情報はメールの中のReceived:ヘッダおよびX-Originating-IP:ヘッダの中のIPアドレスの情報を元に判定します。メールサービスによってはこのヘッダがカットされてしまうことがあり、その場合は正しい発信元が表示されません。具体的には「mopera」の場合にダメとのことです。

X-TuruKame-SenderDAuth:ヘッダ
 秀丸メールのVersion 7.22から、ここのオプションをONにすると、ついでにX-TuruKame-SenderDAuth:ヘッダを追加されます。このヘッダは送信者ドメイン認証の結果を表すヘッダで、"NONE"、"PASS", "FAIL"の3種類の文字列を表し、さらにその後に括弧が付いて、「spf=PASS」などの、送信者ドメイン認証の種類毎の結果も表示します。例えば「X-TuruKame-SenderDAuth: PASS (spf=PASS; dkim=PASS)」のようなヘッダになります。
 このヘッダはAuthentication-Results:などの送信者ドメイン認証に関するヘッダから生成する物で、それらのヘッダの無いメールではX-TuruKame-SenderDAuth:ヘッダも生成されません。
 送信者ドメイン認証の結果が不確定な場合、例えばSPFの結果しか無い場合でReturn-Path:ヘッダが別ドメインになってる場合とか、Authentication-Result:ヘッダが複数ある場合でそれぞれの結果が違う場合、Resent-From:ヘッダがある場合などで、"MIX"との結果表示となります。

例:
X-TuruKame-SenderDAuth: PASS (sender-id=PASS)
X-TuruKame-SenderDAuth: PASS (spf=pass; dkim=pass; dmarc=pass)
X-TuruKame-SenderDAuth: MIX (spf=PASS; resent)
X-TuruKame-SenderDAuth: MIX (spf=PASS; dkim=none; dmarc=fail)
X-TuruKame-SenderDAuth: FAIL (spf=FAIL)
X-TuruKame-SenderDAuth: FAIL (spf=NEUTRAL; sender-id=softfail; dkim=none)


組織名も記録する(JP/USの場合のみ)
 ここのオプションをONにすると、X-TuruKame-SenderCountry:ヘッダに組織名も記録します。「JP」などの国識別の後ろに組織名を記録します。組織名はwhoisサーバーからの情報を独自に編集して作成した物なので、多少不正確なことがあります。
 秀丸メールが持っている組織名のデータベースは日本とアメリカ合衆国についてのみの情報を持っているので、それ以外の国については組織名は表示されません。また、日本については割と細かく情報を持っていますが、アメリカについてはおおざっぱな情報しか持ってないので、正確性は劣ります。
例:
X-TuruKame-SenderCountry: US Google [209.85.160.42] (-- US -- --)
X-TuruKame-SenderCountry: US Amazon Technologies [54.64.137.78] (US -- --)
X-TuruKame-SenderCountry: JP Rakuten, Inc [202.72.58.132] (-- -- JP -- --)


Microsoft365のセーフリンクURLを元のURLに戻す
 ここのオプションをONにすると、Microsoft365のSafe Link URLを元のURLに自動で変換します。具体的には「https://xxx.safelinks.protection.outlook.com?url=....」のようなURLを、「url=」の中に入っている本来のURLのみに変換します。
 メールをやりとりする相手がMicrosoft365のExchange Onlineサービスの場合、メールの中にURLを入れてやりとりしていると、中のURLが変換されてしまって何のURLだったのか分かりづらくなります。そういう場合にここのオプションをONにすると便利です。ここのオプションをONにしておいても、相手の所ではちゃんとSafe Link URLに変換されるので、相手の人から文句を言われたりすることは無いはずです。


HTMLメール中のhttp:文字列をリンクに変換する
 HTMLメールの本文に「http://....」または「https://...」のようなURLの文字列が入りつつ、そのURLにリンクが設定されてないと、クリックして開くことが簡単に出来ません。ここのオプションをONにすると、そういうクリックできないURL文字列に自動でリンクをセットし、クリックして簡単に開けるようにします。


HTMLメールのテキスト形式への変換
 HTMLメールを受信して、そのメールにテキスト形式のパートが含まれてなかった場合、秀丸メールでは、HTMLメールをテキスト形式に変換してメールの本文と扱うようにしています。
 ここでは、その変換についてオプションを提供します。

イメージ類を[img:XXXX]のようにテキスト化する
 <img src="XXXX">のようなタグを、[img:XXXX]のように変換するかどうか指定します。OFFにすると、イメージについての情報が分からなくなりますが、本文は読みやすくなります。
 ここのオプションがONの場合、<input src="...">のようなタグもテキスト化対象となります。この場合も同じく「img:XXXX]のようにテキスト化されます。


リンクを[a:XXXX]のようにテキスト化する
 <a href="XXXX">のようなタグを、[a:XXXX]のように変換するかどうか指定します。OFFにすると、リンクについての情報が分からなくなりますが、本文は読みやすくなります。
 ここのオプションがONの場合、<form action="...">のようなタグもテキスト化対象となります。この場合、[form:....]のような風に変換されます。

 タグを非表示にする方法として、他に、HTMLタグを隠すコマンドを使う方法もあります。(Version 6.55より)


HTMLパート中に含まれてるリンク先を最後に付ける
 HTMLパート中に含まれているリンク先がテキスト形式の本文内に含まれてない場合に、そのリンク先を、メール本文の最後に「html-part included links」という形で付加するかどうか指定します。
 HTMLメール中にどういうリンク先が含まれているかは重要な情報なので、ここのオプションは常にONにすることをお勧めします。


(メール本文にリンク先が含まれていても付ける)
 「HTMLパート中に含まれてるリンク先を最後に付ける」がONの場合、そもそものメール本文中に含まれるリンク先については付加対象とはなりません。ここのオプションをONにすると、メール本文中に含まれるリンク先であっても、 念のためメール本文の最後に「html-part included links」としてリンク先の一覧を付加します。


text/plainパートがあっても無視する
 HTMLメールには、HTML形式とテキスト(plain/text)形式の両方の形式が複合した形式と、単純にHTML形式のみの場合があります。前者の場合は、HTMLメールをテキスト形式に変換する処理はなされずに、text/plainパートをそのまま使います。
 ところが、一部のスパムメールでは、HTMLメールを必ずHTMLメールとして見させるために、text/plainパートにあえてHTMLメールの内容とは全然違う物を入れてくる場合があります。そういう場合にここのオプションをONにしておけば、text/plainパートを無視して、 必ずHTMLメール部分をテキスト形式に変換して表示するようになります。
 Outlook Express等での引用部分に「>」が付かない症状も、ここのオプションをONにすればよくなります。


信頼できないtext/plainパートは無視する
 text/plainとtext/htmlの両方のパートで送ってくるメールの場合で、特定の信頼出来るメールソフトで生成されたと思わしきメール以外の場合についてはtext/plainパートを無視し、text/htmlパートのみ利用するようにします。
 このオプションはV5.34β8から追加され、デフォルトONになっています。
 text/plainパートの内容があまり信用出来ないメールが多いので、このオプションを用意し、デフォルトONにしました。