アカウント毎の設定・メールサーバー・トラブル対策(Ver7.33対応版)
- タイムアウト時間
-
送受信時のサーバーと秀丸メール間での各種のコマンドのやりとりでの待ち時間を指定します。ここで指定した時間を過ぎてもサーバーから応答がなければエラーとなり、その場で送受信を中断します。
普通は120秒(2分)としておけば大丈夫です。ただし、大変遅いメールサーバーの場合には、値を増やさないとうまくいかないようです。特に、無料でメールアドレスがもらえるような所は、非常に遅いケースがまれにあるようです。
- SMTP-AUTHの方式
-
SMTP-AUTH時の方式を指定します。「自動」にしていると、サーバーがサポートしている認証方式のうちの適当な1つ(最優先はPLAIN)を使います。
普通は「PLAIN」でいいと思いますが、あえてLOGIN方式やCRAM-MD5方式でログインさせたい場合は、ここの設定をいじってください。ただし、サーバー側が対応してない場合は指定が無視されてPLAINで認証されることもありえます。
「認証方式・セキュリティで保護されたパスワード認証」と「SMTP-AUTH」の両方をONにしている場合は、SMTP-AUTHの方式は「NTLM認証」固定となります。逆に、「セキュリティで保護されたパスワード認証」がOFFの場合は、NTLM認証を選択することが出来ません。
- UIDLコマンドを使わない
-
「UIDL」とは、メールサーバー側がメール1つ1つに付ける固有の識別子(UID)のリストことです。そして、UIDLコマンドとは、このUIDのリストを取得するコマンドのことです。
メールサーバーがUIDLコマンドに対応していても、そのメールサーバーの返すUIDL文字列が信用できない場合には、同じメールを何回も受信しなおしたりなど、秀丸メールの動作がおかしくなることがあります。このような現象(同じメールを何回も受信してしまう)が起きた場合には、一度このオプションをONにしてみてください。
ここのオプションをONにすると、受信が極めて低速になります。トラブルが起きてない場合はOFFのままにしてください。
- UIDL文字列をX-TuruKame-UIDL:ヘッダを使って保存する
-
メールサーバーの返すUIDL文字列をメール中に保存するように指定します。UIDL文字列が信用できない場合の調査用に用意していたオプションですが、それとは別に、「メールサーバー」設定ページの「削除されたメールは次回受信時にサーバー上からも削除する」がONの場合やIMAPの同期モードの場合など、内部的な事情でUIDL文字列をメール毎に保持する必要があるケースで勝手にONになります。
このオプションがONだと、送受信時のやりとり記録の中にもメールのUIDL文字列が表示されるようになります。
- TOPコマンドを使わない
-
TOPコマンドとは、リモートメールの「最新の一覧を取得する」ボタンを押したときに、秀丸メール側がメールサーバーに送るコマンドです。
このオプションをONにすると、TOPコマンドの代わりにRETRコマンドを使います。その結果、「最新の一覧を取得しなおす」時の動作が遅くなります(結果としては同じです)。
どういう訳か、TOPコマンドを送るとUIDLが狂ってしまうらしいサーバーがあるかもしれないということで、このコマンドを追加しました。サーバーのUIDLが信用できない場合に使うと有効かもしれません。
- 送信時のHELO/EHLOコマンドでの自コンピュータ名指定
-
送信時にSMTPサーバーにHELOコマンド(またはEHLOコマンド)を送る時のパラメータとして渡される自コンピュータ名(ホスト名)を指定します。ここをOFFにしていると、アカウント毎の設定で指定した自メールアドレスの「@」以降部分を送信します。
メールサーバーによってはそれでは接続が拒否されてしまうことがあるので、その場合はこのチェックをONにして適当なホスト名を指定してください。
ここのコンピュータ名に、
(my-ip-address)
の文字列を指定すると、自コンピュータのIPアドレスを指定した形になります。たとえば自コンピュータのIPアドレスが「192.168.1.1」だとすると、その"192.168.1.1"の文字列をHELOコマンドで渡すようになります。この設定にするとうまくいくケースが多いそうです。
(my-host-name)
を指定すると、自コンピュータのホスト名を指定する形になります。
上記2つの指定はコンボボックスのリストから選択できます。
- 送信時のMAIL FROM:<...>コマンドで通知するメールアドレス
-
- メールのFrom:ヘッダを参照する
-
送信時にSMTPサーバーに送る「MAIL FROM」コマンドで、普通はアカウント毎の設定で指定されたメールアドレスを指定します。それを各メールの「From:」ヘッダから取り出したメールアドレスとしたい場合に、このオプションをONにしてください。
このオプションをONにするとメールサーバーによってはメールがうまく送信できなくなることがありますが、逆にこのオプションをONにしないとダメなサーバーもあります。具体的には、qmailでVERP機能を使っている場合には、ONにしてください。
- 個別指定
-
MAIL FROM:用のメールアドレスを個別に指定します。何らかのセキュリティ上あるいはSMTPサーバー側の設定の事情により、アカウント上に登録しているメールアドレスが拒否されてしまう場合に使います。
ご自身が入会している別のプロバイダーのSMTPサーバーを借りて送信する場合にも有効かもしれません。
- POP before SMTP時の、ログイン後の待ち時間
-
POP before SMTPをONにしてもうまく送信の認証ができない場合には、この待ち時間を適当に長くしてみてください。
メールサーバー側で、原始的なPOP before SMTPの認証方式(POPサーバーのログを見てSMTPサーバーが認証するような方式)をとっている場合、ここで適当な待ち時間を指定しないとうまくいかないそうです。