迷惑メールフィルターの使い始めに必要な作業(Ver7.28対応版)
 迷惑メールフィルターを使い始める時に、必ずやらなければならない作業があります。
1.信頼できる差出人リストの作成
 迷惑メールフィルターを最初に使おうとした時に、信頼できる差出人のリストの作成が自動的に実行されます。それは必ず実行してください。それを実行しなかった場合には、後で、 迷惑メールフィルターの設定ダイアログボックスから「信頼できる差出人...」ボタンを押して、信頼できる差出人の一覧を表示し、そこで「その他・自動収集...」を実行し、既存のメールおよびアドレス帳からメールアドレスを自動収集してください。
 自動収集する対象は標準の設定のままがいいですが、もし、迷惑メール類をすべて削除済みであるならば、「受信したメールの送り主を収集する」をONにして、さらに「1回しか受信したことのない相手も含める」をONにして実行した方が、 差出人リストの精度が高くなります。


2.迷惑ワードの登録
 迷惑メールを検出するには、迷惑ワードを登録しておかないといけないです。迷惑メールフィルターには標準の迷惑ワードファイルが用意されていて、一番最初に迷惑メールフィルター使う時に、その標準の迷惑ワード(DefaultSpamWord.txt)を使うかどうか問い合わせメッセージが出ます。それを使うようにすると、最初からかなりの迷惑メールを検出するようになります。
 迷惑ワードはご自身で追加することもできますが、間違ったワードを登録すると大事なメールが間違って迷惑メール扱いされる可能性もあるので、標準のままで使うことをお勧めします。


3.信頼ワードの手登録
 迷惑メールじゃないはずのメールを間違って迷惑メールとしないためには、可能な限り多くの信頼ワードを登録すべきです。例えばご自身の名前が「斉藤」ならば、「斉藤」という文字列を信頼ワードに登録するのがいいです。迷惑メールを送ってくる業者は、 メールアドレスは分かっていても、相手の名前までは把握していません。なので、迷惑メールの中に「斉藤さんこんにちは」のような言葉を入れることは、まずありません。

 ご自身が関係する単語も信頼ワードに登録すべきです。例えば会社名/部署名や仕事関係の言葉、例えば運送関係のお仕事をしてるなら、「トラック」、「荷物」などの単語を入れておくと、それらの言葉の入ったメールを間違って迷惑メール扱いしなくて済みます。


4.秀丸メール側の設定
 秀丸メール側の、「全般的な設定・上級者向け・デコード」中の「リンクを[a:XXXX]のようにテキスト化する」および、「HTMLパート中に含まれているリンク先を最後に付ける」の2つのオプションは必ずONにしておいてください。 その方が、迷惑メールフィルターが動作するのに都合がいいです。というのは、特に迷惑ワードの判定で、「http:」が含まれているかどうかが重要な条件になるからです。
 あと、「全般的な設定・上級者向け・送信時のエンコード」中の「秀丸メール側でMessage-Id:ヘッダを生成する」も、デフォルトのONのままにしてください。そうしておけば、From:が自分自身に偽装されたメールを、 Message-Id:ヘッダの内容によって判別する処理がなされます。


5.その他の設定
 迷惑メールフィルターの設定を表示させて、そこにあるヘルプを参照して必要に応じてオプションをON/OFFしてください。
 特に注意点として、標準の設定だと中国語や韓国語のメールがすべて迷惑メール扱いされるようになっているので、もしもそれらの言語のメールをやりとりする場合は設定を変更してください。


6.運用について
 メールマガジンなどを意図して購読する場合、または広告的な内容を含むメールを意図して受信する場合は、そのメールの差出人を「信頼できる差出人」に登録してください。迷惑メールフィルターは広告的な内容を迷惑メール扱いすることが多いので、そうしないと誤判定が起きる可能性が高くなります。
 信頼できる差出人への登録は、メールの上のマウス右ボタンメニューか、またはメール内容の中のメールアドレスの上のマウス右ボタンメニューからコマンドを選択してください。


 迷惑メールフィルターを有効にしていても、どうしもうまく迷惑メールと判定されないメールが出てきます。その場合は、メールの中に含まれる特長的な文字列を「迷惑ワード」に登録して、以後同じ文面のメールが来た時に、そのメールを迷惑メール扱いさせる方法があります。または、特定の差出人から繰り返し迷惑メールが届く場合には、差出人のメールアドレスを迷惑ワードに登録してしまえば、以後そのメールは迷惑メール扱いされるようになります。

 しかし、迷惑ワードをご自身で登録するのは、それ自体かなり骨の折れる作業になるし、せっかく登録しても、また別の文面や別のアドレスからメールが届いてしまったらあまり意味が無かったりします。なので、作者のお勧めとしては、すり抜けてしまった迷惑メールをなんとかしようと神経質にならないで、毎回手作業で削除してもらった方がいいと思います。

 迷惑メールフィルターはあくまで迷惑メールを全部除去できる訳じゃないって前提で使って欲しいです。