URLチェッカーダイアログボックス(Ver7.35対応版)
URLチェッカーとは
 URLチェッカーとは、メールの中に書かれているURLを判断材料として迷惑メールかどうか判定する機能です。
 URLの中にあるホスト名を検索サイト(GoogleまたはBing)で検索し、その結果の中に、そのメールが迷惑メールであることを表すようなリンクがあれば、迷惑メールと判断します。
 URLチェッカーは、迷惑メールフィルターの各種判定動作の中で、一番最後に動作します。他のいろんな条件にマッチせずに「unclear」と判断されたメールについて、最終的にURLチェッカーが動作するようになっています。
 URLチェッカーが動作するにいくつか条件があり、URLの書かれたメールすべてを判定する訳ではありません。

APIキーの取得について
 URLチェッカーを有効にするには、GoogleまたはBing(Microsoft)から「APIキー」を取得する必要があります。APIキーを取得するのはちょっと面倒ですが、このURLチェッカーは非常に有益な機能なので、面倒でもAPIキーを取得して有効に使っていただくのがお勧めです。APIキーはGoogleさんの物かBingさんの物かどちらか片方が必要になります。どちらか簡単そうな方を取得するのがお勧めです。


URLチェッカーを有効にする
 URLチェッカーを使うかどうかを指定します。


Google Custom Search API用のAPIキー
 URLチェッカーの動作に必要な、Google Custom Search API用のAPIキーをここに入力します。
 APIキーは、ご自身のgoogleアカウントを使ってGoogle Cloud Platformから取得する必要があります。
 Googleさんのアカウント(Gmailのアカウント)をお持ちの方はこちらをお勧めします。

参照:(Google版)APIキーの取得方法


テストボタン
 入力されたAPIキーにて正しく検索できるかどうかテストします。うまくいかない場合はAPIキーが正しくない可能性が高いです。


Bing Web Search API用のAPIキー
 GoogleさんのAPIキーとは別に、BingさんのAPIキーを使ってURLチェッカーを有効にすることも可能です(秀丸メールVersion 7.34から)。その場合はこちらにキーを入力してください。
 APIキーは、ご自身のマイクロソフトアカウントを使ってMicrosoft Azureにサインインして取得する必要があります。キーの取得は無料で可能ですが、クレジットカードが必要になります。クレジットカードに間違って請求が来てしまうのが心配な方は、Google Custom Search APIの方の利用をお勧めします。

参照:(Bing版)APIキーの取得方法


APIの優先順位
 Google Custom SearchのAPIキーとBing Web Search APIのAPIキーの両方を指定してる場合に、どっちを優先するかなどを指定します。
 「Googleのみ」または「Bingのみ」だと、基本的には片方のAPIしか使わなくなりますが、APIでエラーが起きた場合(例えば問い合わせ回数制限オーバーになった場合)にはもう片方のAPIで検索します。
 「Google検索して迷惑判定でなければBing検索」または「Bing検索して迷惑判定でなければGoogle検索」だと、先に指定された方のAPIで検索して、もしも迷惑メールじゃないと判定された場合に、もう片方のAPIでも検索して、その結果で迷惑かどうか判定します。なので迷惑メールと判定される可能性は高くなります。
 「Google/Bing両方(デバッグ用)」は、先に実行する方のAPI(実際にはGoogle)で検索した結果に関係なくもう片方のAPI(Bing)でも検索して、どちらかが迷惑メールと判定すれば、結果迷惑メールと判定します。この設定は「デバッグ用のログ出力」のオプションと組み合わせてAPIの結果を確認する用です。

 「Google検索して迷惑判定でなければBing検索」にしておくのが一番お勧めです。


受信している最中の自動振り分け時に限ってチェックする
 ここのオプションをONにすると、受信している最中の自動振り分け時にのみURLチェッカーが動作するようになり、手動で「編集・振り分け」を実行した時にはURLチェッカーが動作しなくなります。
 ここのオプションをOFFにしておくと、「編集・振り分け」でURLチェッカーが動作した場合、URLチェッカーの判定が終わるまでしばらく待たされます。大量のメールをまとめてチェックしようとするとかなり待たされる可能性があります。


1通だけは例外的にチェック
 「受信している最中の自動振り分け時に限ってチェックする」とここのオプションを両方ONにしておくと、「編集・振り分け」等のコマンドで迷惑メールフィルターを通す時に、1通だけに限ってはURLチェッカーでチェックします。


短縮URLは迷惑メール扱いする
 URLチェッカーでチェックする対象となったURLが短縮URLだった場合に、そのメールを迷惑メールと判定するか、それともunclear扱いするかを指定します。標準ではOFFになっていて、短縮URLのみ含んだメールでURLチェッカーの判定対象となったメールはそのままunclear扱いとなります。
 ONにすると、短縮URLを含むメールで怪しい物は、すべて迷惑メール扱いとなります。

 ここのオプションは、普通のユーザー様であればONにしてもまず大丈夫だと思いますが、安全のため、標準ではOFFになっています。迷惑メールが非常に多くて困ってる場合はONにしてください。

 短縮URLがチェック対象になった場合、X-TuruKame-Filter:ヘッダの内容は、「unclear (UrlChecker: short URL)」か、またはここのオプションONなら「spam (UrlChecker: short URL)」となります。



URLチェックの状態表示を自動的に消す
 URLチェッカーがURLをチェックすると、URLチェックの状態表示というウィンドウが出てきます。(最初は画面の右上に出てきます)。  ここのオプションをONにすると、URLチェックが終わった時に、そのウィンドウを自動的に消します。


デバッグ用のログ出力
 URLチェッカーでの、特に日本語メールのチェックについてのログを出力します。ログは、秀丸メールのメールデータ用フォルダに「tkf_URL_Debug.txt」の名前で出力されます。


プロキシの設定
 プロキシサーバーを通すかどうかの設定、および、通す場合の認証用のアカウント/パスワードを指定します。
 プロキシサーバーが認証を必要とする場合は、認証用のアカウント/パスワードをここで指定しておかないと、URLチェッカーはうまく動作出来ません。
 プロキシサーバーの設定は、迷惑ワードのオンラインアップデートにも関係する設定になります。

参照:プロキシサーバーの設定


補足:URLチェッカーによる遅延動作
 URLチェッカーは、URLをチェックするのにけっこうな時間がかかります。なので、URLのチェックは秀丸メールの動作と並行して、裏でゆっくり動作するようになっています。
 受信の時にURLチェッカーが動作すると、とりあえずその対象となったメールには、X-TuruKame-Filter:ヘッダの内容として、「checking url...」という文字列が返されます。秀丸メールはそういうメールがあることを認識すると、後で受信が一段落してからURLチェッカーがチェックし終わるのを待った上で、先ほど「checking url...」と返されたメールについてもう一度振り分けを実行するようになります。そうすると改めてその時点でメールが迷惑メールかどうか、瞬時に判定されなおす形になります。

 従って、X-TuruKame-Filter:ヘッダが"checking url..."になるようなメールについては自動振り分けされないように設定しておく必要があります。そうしないと、せっかくURLチェッカーが判定しても、元のメールを振り分け直すことが出来なくなります。


補足:URLチェッカーの結果ファイル
 URLチェッカーが調べた結果は、秀丸メールのデータ用フォルダに2つのファイルとして保存されます。

tkf_URL_Spam.txt ... 迷惑メールと判定されたURL
tkf_URL_Unclear.txt ... 迷惑メールとは判定されなかったURL

 これらのファイルを手作業で編集したり削除したりしてもかまいません。
 これらのファイルに登録されたURL類は、URLが登録されてから180日程度経過すると抹消されていきます。